INTERVIEW - VOL.1 食空間プロデューサー 山本侑貴子
テーブルコーディネートセミナー
8月28日(水)青山本店にて、食空間プロデューサーの山本侑貴子さんをお招きしてテーブルコーディネートセミナーを開催いたしました。
「sei-生 Natural」と「sei-静 Artificial」の対照的なテーマで2種類のテーブルコーディネートを
デモンストレーションしていただきながら、空間を構成する上でつながっている、
建築・インテリア・人・テーブルについて魅力的なお話を伺いました。
1) テーブルはシンプルに
2) コンセプトを決める
3) 色を決める
4) デザイン・素材を決める
5) 照明の大切さ
6) バランスを考える
7) ディテール(細部へのこだわり)
8) 時間をかける
「家は生活の宝石箱でなくてはならない」という近代建築の巨匠ル・コルビュジエの名言を引用しつつ、
テーブルコーディネートのコツとして8つのポイントを挙げ、細部へこだわることの大切さや
インテリアを楽しむヒントを教えてくださいました。
インタビュー
・今のお仕事を始められたきっかけを教えてください。
もともとテーブルコーディネートやお料理が趣味で、結婚してから人をお招きしてもてなす機会が増えました。
最初は習いに行ったこともあったのですが既存のものに満足出来ず、その時の自分の感性やトレンドを
表現する方が良いのではないか、それなら自分でやってみようと思いました。
・山本さんが「食空間」「ライフスタイル」を演出される際、一番大切だと感じることは何ですか?
特別なことではなく、「身近」なものとして日常の中で楽しむことだと思います。
テーブルの上はいろいろなものが詰まった「小宇宙」で、毎日違った世界をつくることができます。
そういったことをライフスタイルのひとつとして楽しむことが日本の文化にも広まったら素敵ですね。
・「おもてなし」をされるときに、重要だと思われるのは何ですか?
具体的にどういったことをされていますか?
例えばお客様の年齢ですとか、お客様に合わせて演出しますし、季節感も大切にしています。
今日は「ワイン」をテーマにしてみよう、などテーマを設けるのも良いですよね。
・今までのプロジェクトやお仕事で、一番思い出に残ったものをお聞きできますか?
いろいろありますが、昨年の年末にやらせていただいた新宿パークタワーの「Quattro Canzoni」ですね。
2年前に結成した「arji」というチームで桐島ローランドさん、エリカ・アンギャルさん、
マリオ・フリットリーさん、三田寛子さんといっしょに1Fのスペースに家族の時間を奏でる
4つのクリスマスの空間をコンセプトからつくらせていただきました。
1人でやるよりも刺激があって、全く違うコーディネートができてとても面白かったです。
テーブルの上だけでなく、壁やアート、インテリアや照明も使って空間を演出しました。
今回のコーディネートもそうでしたが、やはり空間全体をつくるってとても楽しいですね。
・カッシーナ・イクスシーは「DESIGN YOUR LIFE」というキーワードで、
洗練された夢のある生活空間のご提案によりお客様一人一人に合った
自分らしいライフスタイルのデザインをお手伝いしていますが、
山本さんの思う「DESIGN YOUR LIFE」とはどういったことですか?
何か「表現」をしたり「空間」を手がけてみたいとは思っていて、
例えばホテルを全て、インテリアからアメニティにいたるまでプロデュースすることが現在の夢でもあります。
そういった空間デザインの表現の中にも「おもてなし」の心を盛り込むことは忘れたくないですね。
自宅も住みながら少しずつ変えていくのが楽しいと感じています。
住んでいくうちに、やっぱり床はこうしようかな、ここに照明を足そうかな、など
その時の感性やライフスタイルに合わせて変えていきたいと思います。
自分がどういったところに住みたいかというコンセプトをはっきりさせることが重要で、
単体だけ見て選ぶのではなくコンセプトに沿ってトータルでのコーディネートを考えることが大切ですね。
実はセミナーの際、衣装もテーマに合わせてコーディネートしているんですよ。(笑)
この日「sei-静 Artificial」のテーマに合わせて白黒のストライプのワンピースでご登場された山本さん。
とてもいきいきとした素敵な女性で、日常を楽しんでいることこそが山本さんの魅力と美しさの源のようでした。
尚、9月20日まで「sei-静 Artificial」の展示をご覧いただけます。
山本侑貴子
(株)ダイニングアンドスタイル
代表 /食空間プロデューサー
現在、食空間プロデューサーとして、食に関する店舗プロデュース、コンサルティング、セミナー講師、商品開発、レシピ提案、イベントディスプレイなど幅広く手掛けるほか、各メディアを通じて、つねに新しいライフスタイルを提言。ソムリエ協会認定ワインエキスパートとして、またシャンパーニュ騎士として、講座や執筆活動を通じシャンパーニュ&ワインの普及活動にも努める。
オフィシャルサイト http://diningandstyle.com