
イタリアンで春のおもてなし
窓から差し込む日差しがキラキラと輝く春がやってきました。こんな気持ちのいい日は、親しい友人を招いて春の味覚を味わいながら、心がウキウキする季節の到来を共に祝福してみませんか?パーティーのメニューは、素材そのものの持ち味を引き出すことが得意なイタリアン。日本の四季の美しさや伝統美を取り入れたオリジナリティ豊かなイタリア料理を生み出す、『リストランテ ダ フィオーレ』のオーナーシェフ、眞中秀幸さんに春のおもてなし術を教えていただきました。
「おもてなしの秘訣は、究極的に言ってしまうと、料理に追われないことに尽きます。日本の茶道においては、客人が来る前に準備を終え、客人を迎えるまでに一呼吸おく、その間が『おもてなし』であるといわれています。ですから、あれもこれもと欲張らず、やり過ぎず、引き算の美学で、心にもゆとりを持つことが大切だと思います。テーブル・コーディネートもしかり。食器はシンプルな色でまとめ、お料理が映えるように気を配ります。春なら春にしか味わえないおもてなし向きの旬食材に華やかなエディブル・フラワーを散らすなど、季節感を楽しんでいただくことも忘れないようにしたいですね」

季節を味わう旬野菜
「トリュフ香るヴァッサーノのアスパラガスと花々」。イタリアで春といえばヴァッサーノのアスパラガスといわれるほど、みんなが待ち望んでいる旬の素材に鮮やかなグリーンのハーブとエディブル・フラワーをあしらいました。季節を表現する食材として、ビオラ、ナデシコ、ディジー、ファーベ(空豆)などのエディブル・フラワーは欠かせません。また、香りのアクセントとして、『タルトゥフランゲ白トリュフオイル』を少し落とせば、リッチな感じに仕上がります。
アクセントの効いたコーディネート
「果物とお野菜のサラダ」。ダイコンやニンジンなどの根菜類をピーラーで薄切りにし、塩を打って、季節の果物と合わせたサラダ。グリーンと白を基調としたシンプルなコーディネートに、少しパンチの効いた差し色として銀色の食器を選びました。サラダの赤い色とともに、全体をキュッと引き締める〝いい仕事〟をしています。春というと柔らかな色使いが中心になりますが、そこにあえて銀や黒などを加えると、シャープで洗練された大人のイメージでテーブルをまとめることができます。

シェフ
眞中 秀幸 Hideyuki Manaka
RISTORANTE DA FIORE CHEF 茨城県生まれ。
八重洲会 “Grand Maitre”( 巨匠)称号 授与 ※日本最初の西洋料理会
幼い頃から料理人を目指し、独学でイタリアンを学ぶ。
こだわりの食材を用いて日本美とイタリアンを融合させる斬新さや
素材に徹底的にこだわるスタイルで、各メディアでも活躍。
普段は表参道にあるレストランのシェフとして至高の料理を振舞う傍ら、
食育指導や農業における商品の企画・開発、料理教室の実施などその活動は多岐に渡る。
■RISTORANTE DA FIORE リストランテ ダ フィオーレ(表参道)
DA FIORE 料理サロン / Corso di cucina italiana

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